2020/07/30 20:06

「バッジ」と濁らすか、
「バッチ」と濁らない言い方か、

三日三晩寝たり起きたりしながら、
言い争いになった。



言い合いの相手は、
いくつものブランドを手掛ける

かの『CHIRIKO LONDON』氏(以下、ロンドン氏)だ。



私は、濁る「バッジ」が正しいと心底信じていたが、
ロンドン氏は、「バッチ」の方が言い易いからという強硬姿勢を崩さない。


英語で書くと、Badge である。


そう、ンバァッヂ だ。 バァッド にgとeがくっついて、
アルファベットのフォニックスを考えても、 ンバァッヂ である。

そんな、理論武装にも

ロンドン氏は、一歩たりとも引き下がる気配は見せない。






追い打ちをかける様に

裏側に垂直につき出た針を見せつけながら迫ってくるロンドン氏。


一度は、引き下がろうかとも考えたが、ここで引き下がってしまっては、

世界中の「ピンバッジ」コレクターに合わせる顔がない。



「ところで、フォニックスって?」と尋ねるロンドン氏。

そうだ。ロンドン氏は、ロンドンどころか世界を知らないのだ。

留具(キャッチ)を右手から左手に持ち替えた私は、
国際的には、ピンズ(PINS)と呼ぶのが一般的だと、心で叫んだ。

        (文責:SHINGO MULLER)